XCM6035(WM-61A相当) 録音サンプル

周波数特性

WM-61Aの周波数特性はデーターシートでは20Hz〜16kHzと記載されていますが、実際は20kHz位まで実力があります。
では、相当品(XCM6035)の実力はどうでしょうか。気になりますね。
そこで、以下のフリーソフトで測定してみました。

・測定ソフトはこちらの「WaveGeneとWaveSpectra」を使用。
・オーディオインターフェースは「 US-366 」を使用。
・スピーカーは「 Q Acoustics 2020i 」を使用。

1.データーシート
データシートでは、XCM6035(リードピン端子型)の方が良さそうなのですが、本当でしょうか?。
 1)WM-61A :20Hz〜16kHz
 2)XCM6035 :50Hz〜13kHz
 3)XCM6035(リードピン端子型) :50Hz〜16kHz

2.測定結果
スイープ周波数50Hz〜31kHzとホワイトノイズの双方の測定方法を試してみましたが、下図の様にどちらも同等特性結果でした。
但し、この特性はスピーカーの周波数特性も含む結果であり、マイク単品特性ではありません。(汎用オーディオ・スピーカーを使用)
しかし、同一条件で測定しているので、特性差を見るには問題ないでしょう。

ここで着目点は10kHz以上の特性です。WM-61Aでは20kHz弱までフラットであるのに対して、相当品では13kHz付近から減衰し始めていますが、概ね同等特性でしょうか。
また、データシートでは、(リードピン端子型)の方が高域が伸びていますが、実測結果では双方ほぼ同じ特性です

周波数特性ではWM-61Aに劣りますが、音質の差をどれ程感じられるでしょうか?。

スイープ(50Hz〜31kHz) ホワイトノイズ

  1-1)WM-61A

  1-2)WM-61A

  2-1)XCM6035

  2-2)XCM6035

  3-1)XCM6035(リードピン端子型)

  3-2)XCM6035(リードピン端子型)


録音サンプル-1

レコーダーはOLYMPUS「LS-100」です。
PCM 41.1K 24bit

発売日は2012年ですが、現在(2023年)でも引けをとらない性能であり、特に低ノイズの定評があります。
カラー液晶表示が鮮やかで見易くお気に入りです。

LS-100のマイクゲインVR目盛りは『0〜10』で、以下の録音VR設定は、
1〜3の録音はVR目盛り『7』を設定。及び、4の録音はVR目盛り『4』を設定です。

マイク感度、及びマイクアンプゲイン(内部回路)の違いから録音音量が異なるので、
再生する際の音量を同じに設定して聞き比べして下さい。
尚、このwavデータは1分の長さ調整をしていますが、それ以外のデータ加工(音量調整等)はしてません。

1.LS-100内蔵マイク:WAVファイル(サイズ:15M)
 ◆指向性マイク
 ◆マイクを向けた方向の音が強く録れ、「ぷちぷち音」が強調されています。

2.MICジャック入力(XCM6035):WAVファイル(サイズ:15M)
 ◆無指向性マイク(プラグインパワー動作)
 ◆マイク周辺の音も均一に録れ、こちらの方が臨場感があると思います。

3.MICジャック入力(EM158):WAVファイル(サイズ:15M)
 ◆無指向性マイク(プラグインパワー動作)
 ◆XCM6035よりもマイク感度が高いので、それ相当に大きく録れてます。

4.XLS/コンポジャック入力(XCM6035):WAVファイル(サイズ:15M)
 ◆無指向性マイク(ファンタム電源動作)
 ◆XLR入力のアンプ回路は「音質が良い」と言う所説がありますが、どうでしょうか?


録音サンプル-2

左右マイク間距離の違いによるステレオ感を車走音で検証します。

レコーダーはOLYMPUS「LS-100」です。
PCM 41.1K 24bit

マイクは以下の画像の様に、道の中央から約10mの位置にマイクスタンドを置いて収録です。
また、マイクスタンドにマイクを固定には、同時出品のアダプターを使っています。

下記1のLS-100内蔵マイク以外は同時出品の無指向性マイク(XCM6035)で、それぞれ約2分間の収録です。

1.LS-100内蔵マイク

左右マイク距離5cm。
指向性マイクの特徴が顕著で、車の移動感はちょっと違和感がある。

2.左右マイク距離11cm

十分なステレオ感がある。

3.左右マイク距離31cm

車の移動感がやや引き立つ。

4.左右マイク距離5cm

これもまた十分なステレオ感がある。

5.左右マイク距離12mm

この僅かな左右マイク間距離でもステレオ感がそこそこあり驚き。

6,耳掛けマイク

バイノーラル収録を感じさせる臨場感。

上記マイクスタンド位置に立ち、耳に掛けて収録。


録音サンプル-3

レコーダーはPanasonic「RR-XS450」です。
PCM 41.1K 16bit

音質の違いを聞き比べるのに適した音源が無いのですが、身近な音を録音をしてみました。
先ずは以下の音を聞いてみて下さい。
どちらがWM-61Aかは記しません。言ってしまうと、先入観でそちらの方が良い音として感じられるかも知れませんので。

それでは以下のサンプルを聞いて違いが分かりますか?。
良い音質と感じた方は、さてさてどちらでしょうか。


1.12畳の室でCDを再生した音

CDを再生したスピーカーの音を聞くと反響音をあまり感じないのですが、マイクで録音した音を聞いた場合は反響音を感じますね。
これはマイク効果なのでしょうか?。音響もまた不思議で難しい世界です。

尚、勘違いしないで下さい。音響設備の音質の良し悪しを聞き分けるのでは無く、マイク違いの聞き分けです。
コンポがしょぼくて再生音の劣化があろうとも、この趣旨には問題ないと思います。

マイク-1:WAVファイル(サイズ:23M)
マイク-1:mp3ファイル(サイズ:4M)

マイク-2:WAVファイル(サイズ:23M)
マイク-2:mp3ファイル(サイズ:4M)


2.風鈴

周波数成分は下図の様に概ね同じ特性で、18kHz付近まで音がはあるのが分かります。
但し、同時に測定したのでは無いので測定誤差があり、風鈴の鳴らし方でピーク値が変化します。 それを踏まえてご覧ください。

この特性見て、音を聞いて、どちらが良い音だと感じますか。

マイク-1:WAVファイル(サイズ:13M)
マイク-1:mp3ファイル(サイズ:2M)

マイク-2:WAVファイル(サイズ:13M)
マイク-2:mp3ファイル(サイズ:2M)

 

 


3.川のせせらぎ-1

画像中央の奥の方に見える30cm位の流れ落ちる音が「ザー」と言った音です。

マイク-1:WAVファイル(サイズ:11M)
マイク-1:mp3ファイル(サイズ:2M)

マイク-2:WAVファイル(サイズ:11M)
マイク-2:mp3ファイル(サイズ:2M)


4.川のせせらぎ-2

この音を聞いて何処が「せせらぎ」と思うでしょう。これは「濁流」か「滝つぼ」の音の様ですね。
実際の音はこれほど荒々しい音ではないのですが、無指向性マイクなので、まんべんなく音を拾っている結果でしょうか。
マイクアンプの出力をICレコーダーのLINE入力で録音してます。

マイク-1:WAVファイル(サイズ:13M)
マイク-1:mp3ファイル(サイズ:3M)

マイク-2:WAVファイル(サイズ:13M)
マイク-2:mp3ファイル(サイズ:3M)


如何でしたでしょうか。違いが分かりましたか?。
問い合わせフォームから問い合わせ頂ければお答えします。
しかし、それは世間が言う良い音と、ご自分が思う良い音が一致しているか否かを確認したいからでしょうが、
ご自分の判断を信じましょう。音の感じ方は聴く人の好みもありますから。

聴けば一瞬に違いが分かると豪語している方もいますが、素晴らしい聴力の持ち主で羨ましいです。
残念な事に、音に鈍感な私には一瞬では分かりません。σ(^_^;)?


その他のサンプル

こちらのEM158録音サンプルもご覧下さい。

WM-61Aの録音サンプルはこちらからも試聴できます。

iphoneの録音サンプルはこちらからも試聴できます。

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