完全脱獄 HELL
2003年 アメリカ
| 「ダブル・インパクト」のジャン=クロード・ヴァン・ダム主演で、囚人たちが次々と命を落とす地獄の刑務所からの脱獄劇を描くハード・アクション。監督は「マキシマム・リスク」「レプリカント」でもヴァン・ダムと仕事を共にしているリンゴ・ラム。共演は元NFLの名ラインバッカー、「エニイ・ギブン・サンデー」のローレンス・テイラー。
モスクワの石油工場で勤勉に働くエンジニア、カイルは妻グレイと幸せな日々を過ごしていた。アメリカへの帰国を半年後に控えたそんなある日、グレイがレイプ魔に襲われ殺されてしまう。直後に帰宅したカイルは犯人を捕まえるが、その後の裁判で証拠不十分のため無罪となってしまう。それは、犯人による判事買収の結果だった。怒りを抑えられないカイルは、その場で犯人を射殺する。逮捕され終身刑を言い渡されたカイルは、最も厳しい刑務所として知られるクラヴァヴィ刑務所へ送られる。そこで彼が目にしたものは想像を絶する“地獄”の世界だった。 | |
トラブル・セブン
1999年 香港
| 幼い頃から、秘密施設で工作員の訓練を受けていたジュリア(スー・チー)とアンディ(ケン・ウォン)は、謎の人物カオから企業スパイとして雇われていた。前回の任務でパートナーを失ったジュリアには、心の傷も癒えぬうちにキャンディという新人のパートナーがあてがわれる。能天気で、工作員らしからぬキャンディに手を焼きながらも、アンディの持ってきた次の仕事に向かうジュリア達。 一方CM監督のジェームズ(パトリック・タム)は、CMの撮影中にカメラを横切ったジュリアに一目ぼれしてしまう。彼女の名前も住所もわからなかったが、彼女が乗っていった車のナンバーから住所を探し出し、彼女に接近するジェームズ。彼は彼女の事を-もっと知るために、CMの仲間とともに向かいのビルに引っ越して、持ち前の機材を駆使して彼女の部屋を覗くのだった。あるとき彼女の部屋の盗撮から、彼女が工作員であることを知ったジェームズは、工作員を辞めさせようと思い切って彼女に愛を告白する。しかし、これが最後の任務と決めていたジュリアは、そんな彼の告白をうれしく思いながらも、キャンディとともに、任務の現場のACI(アメリカ投資信託株式会社)に向かい、見事秘密のデータを盗み出す。しかし、それは仲間であったアンディが仕組んだ裏切りの任務だった。追っ手に追われた彼女たちは、任務地を探りあてたジェームズによって助け出される。怪我を負ったジュリアにやさしくするジェームズに、いつしか彼女のかたくなな心が解きほぐされていくが・・・。 | |
パッセンジャー57
1992年 アメリカ
| テロ対策の専門家ジョン・タッカー(ウェズリー・スナイプス)と、航空機爆破テロリストのレイン(ブルース・ペーン)。共に頭脳明晰で行動力にあふれてはいるが立場は正反対の男ふたりが、たまたま同じ旅客機に客とハイジャッカーとして乗り合わせていたことから、スリリングな戦いが繰り広げられていく。 “57番目の乗客”ことウェズリー・スナイプスの軽やかな行動が魅力のサスペンス・アクションで、監督はTV出身のケヴィン・フックス。なかなか小気味よい演出で、スケールこそ及ばないまでも、空の『ダイ・ハード』とでもいったテイストで一気に魅せてくれる。アクションだけでなく、頭脳戦がメインとなるストーリー展開もいい。ちょっと得した気分になる佳作。 | |
イン・ジャングル 地獄からの脱出
2002年 アメリカ
| ジャングルの奥地で男達が決死のサバイバルを展開するアクション「イン・ジャングル 地獄からの脱出」DVDリリース!! 南米のジャングルに石油のパイプ修復工事にやってきた男達は、突如としてコロンビア・ゲリラ部隊に拘束されてしまう。ゲリラが政府に身代金を要求する中、彼等は脱出を試みる。日本未公開作品。 | |
バッドボーイズ2バッド
2003年 アメリカ
| 犯罪多発都市マイアミ。警察内部に保管してあった1億ドル相当の押収ヘロインが盗まれた。内部調査班の命により、72時間で事件解決するよう任命を受けたのはマーカス(マーティン・ローレンス)とマイク(ウィル・スミス)の2人。消えた麻薬に絡んで次々と殺人が起こるが、事件の裏には売春クラブや暗黒街が絡んでいた。 ウィル・スミスが『インデペンデンス・デイ』でブレイクする前に主演した、ノリノリのアクションムービー。スミスとコンビを組むマーティン・ローレンスもイイ味を出して、ポンポン飛び出すイキな会話に思わず爆笑してしまう。監督は、『アルマゲドン』『ザ・ロック』のマイケル・ベイ。この映画が初監督作なのだが、CM、ミュージックビデオ出身監督らしいノリとダイナミズムに溢れた演出が光る。ド派手アクションとテンポのよい展開が小気味よい。『X-ファイル』デヴィッド・ドゥカブニーの妻ティア・レオーニのキュートな魅力も目撃できる。 | |
トータル・フィアーズ
2002年 アメリカ
| 1973年の第3次中東戦争で、1発の核ミサイルが紛失した。そして2001年、アメリカとロシアの間でまたも国際緊張の事態が発生。しかしCIAの若手アナリスト、ジャック・ライアン(ベン・アフレック)はそれらの原因が何者かに仕組まれているとにらみ、調査を続ける。しかし、ついにアメリカに1発の核ミサイルが落とされ、世界は一気に第3次世界大戦の危機へ! トム・クランシー原作「ジャック・ライアン」シリーズの映画化第4弾。監督がソマリアなどのドキュメンタリーを撮ったフィル・アルデン・ロビンソンなだけに、世界の危機がアメリカをひいきすることなく、すこぶる公平によく描けている。核の描写が甘いのは欠点だが、本作の趣旨は核の恐怖ではなく、国際緊張の恐怖にこそあると見るべきだろう。キャストを若返らせてリニューアルしたことも成功。ジェリー・ゴールドスミスの音楽も、これぞ映画音楽の鑑とでもいうべき優れた成果を収めている。NYテロ事件後ようやく登場した秀作。 | |
ファイト・クラブ
1999年 アメリカ
| 仕事に追われ、疲労困ぱいしたエリート青年。ある日出会ったチンピラのような男に誘われ、殴りあうことで自己を開放する「ファイト・クラブ」に参加する。しかし、次第に自分自身をコントロールできなくなっていく。 主人公のエリートはエドワード・ノートン、チンピラ男はブラッド・ピットというスター共演作だ。暴力に振り回されながらも逃れられずにノイローゼに陥る男を、ノートンが演技力で魅せれば、正体不明のチンピラを、フェロモンを振りまきワイルドに演じるピット。両者譲らぬ好演を見せている。 監督は、『セブン』『ゲーム』などサスペンス映画を撮り続けてきたデビッド・フィンチャー。物質と情報におぼれ、自分自身を失ってしまった現代人の心の暗闇を、スリリングに描きだすことに成功している。 | |
処刑人
1999年 アメリカ/カナダ
| コナーとマーフィー兄弟は、マフィアのケンカに巻きこまれて留置されるが、そこで信じる神から「悪しき者を処刑せよ」との啓示を受ける。正当防衛で留置所を出た2人はすぐに銃を手に入れ、神の啓示に従い、闇にはびこる悪人たちを始末していく。 全米各州で上映禁止になったほどのバイオレンス映画だが、不快感より爽快感を感じるのは、「処刑人」の兄弟が魅力的に描かれているからだろう。ルックスもよく頭もキレる。悪人は容赦しないが、ほかでは正義感あふれる善人の男たちなのだ。 兄コナーを演じるのは、『ヤング・インディ・ジョーンズ』シリーズで注目されたショーン・パトリック・フラナリー。弟マーフィーには、『ミミック』でも美少年ぶりが目立ったノーマン・リーダス。また、立場を越えて彼らに共感を覚えていくFBI捜査官を演じるウィレム・デフォーが、ここでも癖の強いキャラクターを個性で演じきっており注目だ。 | |
コラテラル・ダメージ
2002年4月20日 アメリカ
| 爆破テロにより、目の前で愛する妻子を殺されてしまったLA消防庁の隊長ゴーティ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、事件の捜査がなかなか進まないことに苛立ち、ついにテロリスト集団が潜伏するコロンビアへと旅立っていく。 このところSFがかった変化球アクション映画出演の多かったシュワちゃんが、久々に正統派(?)路線に戻った大作で、そのせいか今回は1980年代シュワちゃん映画に顕著だった強引なアクションのテイストがいっぱいだ。2001年9月のNYテロ事件のあおりを受けて、公開が半年ほど延期されるという憂き目にも遭ったが、逆にそれが宣伝となって本国アメリカでは大ヒット。監督は『逃亡者』などのアンドリュー・ディヴィス。 | |
バリスティック
2003年 アメリカ
| 国家的陰謀に巻き込まれた元FBIエージェントの男と、最強の女殺人マシーンとの壮絶な闘いを空前の爆破回数でド派手に描いたサスペンス・アクション。監督は母国タイで20代にして歴代興行記録を塗り替え、これがハリウッド・デビューとなる新鋭カオス。主演は「マスク・オブ・ゾロ」「スパイキッズ」のアントニオ・バンデラスと「チャーリーズ・エンジェル」のルーシー・リュー。 ある日、国防情報局“DIA”長官ガントの息子マイケルが、ガントの部下たちに誘拐されてしまう。だがその直後、突然謎の女シーバーが彼らの前に立ちはだかり、男たちを瞬時になぎ倒すとマイケルをどこかへ連れ去って行った。一方、元FBIの敏腕捜査官エクスは、7年前に妻を爆発事故で亡くして以来、精神的に立ち直れず酒に溺れる日々を送っていた。そんなある時、彼のもとに元同僚から仕事の依頼が舞い込んでくる。それはマイケルの奪還。そして報酬は、なんと死んだはずの妻の居所だった。希望と疑念を抱きながら依頼を引き受けるエクスだったが…。 | |
トランスポーター
2003年 アメリカ/フランス
| 退役軍人のフランクは、南フランスの美しい海辺の町に暮らす年金生活者。しかし、彼にはもうひとつの顔があった。それが、高額の報酬で何でも運ぶ、トランスポーター。契約厳守、名前は聞かない、依頼品を開けない。この3つのルールを完璧に守るプロの運び屋だ。ある日、預かった荷物がゴソゴソと動くのに気づいたフランクは、ルールに背いて依頼品を開けてしまう。そこには美しい女が! ルール違反をとがめるように、とんでもない危機がフランクを襲う!。 | |
キル・ビル Vol.1
2003年 アメリカ
| ひとりの女が長い眠りから目覚める。彼女の名は、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)。自分の結婚式の最中に、かつて所属していた毒ヘビ暗殺団の襲撃を受け、夫やお腹の子を殺されたのだ。奇跡的に回復した彼女に残されたのは、暗殺団とそのボス―ビル(デヴィッド・キャラダイン)への復讐のニ文字だけだった。ザ・ブライドは伝説の刀鍛冶―服部半蔵(サニー千葉)を訪ね、名刀ハットリ・ハンゾウを譲り受ける。暗殺団のメンバーは5名。その名を記したリストを手に、女刺客の復讐の旅が始まった。キル・ビル…ビルを殺せ! |