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中国北部原産の落葉広葉の高木のウメの近縁種でありながら、果樹としての歴史は浅く、もっぱら薬用として用いられてきた。
果実は甘みが強く生食に通する。
■種 類
・わが国で改良された品種としては美しい大輪の花の咲く平和号、甲州大実、ジャムやシロップ漬けに向く新潟大実、
早生大実、山形一号、山形三号、宮坂、清水号などがあり、欧州系には生食してもおいしいゴールドコット、チルトンなどがある。
・平和号を除くと自家の花粉では実をつけないので、他品種かモモの花粉で人工授粉するとよい。
■栽培のポイント
ウメよりも寒さに強いので、寒冷地に通する。成熟期に雨に当たると裂果するので、成熟期に雨の少ないことも大切である。
暖地でも冬季の寒さが十分得られれば栽培は可能である。
●植えつけ時期
眠期中がよいが、春植えよりも秋に植えたほうが植え傷みが少ない。寒い地方では春植えがよい。
●植えつけ方
植植穴は大きめに掘り、堆肥を植え土と十分に混ぜ、根をよく広げ、高めになるように植えつける。
●施肥
根づいてしまえばあまり必要ない。
●病害虫
果実に出る黒星病、幹にヤニを出すコスカシバの幼虫、アブラムシ、カイガラムシなどの被害が見られる。
水和硫黄剤、殺菌、殺虫剤を定期的に散布駆除していく。
■実を成らせるための剪定法
・放任すると枝が密生し、日照、通風が悪くなってくる。枝が込みすぎた場合は大枝をつけ根から切り取って間引き、
通風、採光をはかってやることが大切である。整枝・剪定は菓のない11月下旬〜2月いっぱいに行いたい。
・花芽は主に短い枝につくので、前年に伸びた枝を三部の一ほど切り詰め、新しい短果枝を出させるようにするとよい。
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