ハナミズキ・ヤマボーシ
(花見月・山法師)
洋風の庭によく似合うおシャレな花木
◆ミズキ科 ◆落葉中〜高木
1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10月 11月 12月
開花
花芽形成
前定・整枝
植えつけ








・ハナミズキは北アメリカ原産で、明治の末に東京市がアメリカにサクラを贈った返礼として、 日本に贈られた花木で、花に見えるのは苞である。
・ヤマボウシはわが国の山野に自生し、ハナミズキによく似ているが、 ハナミズキの苛の先端部分が凹状なのに対し、ヤマボウシは先端がとがっているのが特徴である。
・ヒマラヤヤマボウシは中国南西部からヒマラヤ・ブータンにかけて自生がみられる常緑性の中高木。 花は淡 黄白色で5月下旬〜6月上旬とハナミズキよりやや遅い。
■種 類
・ペニバナハナミズキは実生から生まれた紅花種。チェロキーチーフは花が赤色の最も濃い園芸種。その他園芸種では、 紅色底白の中輪で花つきがよいジュニアミス、白花広弁の大輪種で花つきのよいタラウドナイン、白色二重咲き でダブルホワイトの別名があるアルバ・プレナ、葉に淡黄色の斑が入るレインボー、矮性のピグミーなどがある。
・ヤマボウシはわが国の山野に自生が見られる白花で、弁(苞)先がとがっているところがハナミズキと異なる。ペニ バナヤマボウシは実生変異。シナヤマボウシは中国産のヤマボウシの変種であるが花は大きい。ヒマラヤヤマボウシ はまだほとんど調査されていないが、最近ブータンの山中で発見されたものは照り葉で、花径が10cm以上の大輪広弁 のすばらしい個体である。また、ハナミズキとヤマボウシの交雑種も導入されている。
■栽培のポイント
土質は特に選ばないが、日当たり、排水のよい肥沃地であればよく育つ、樹勢の強い花木である。
●苗木の選び方
最近は品種のはっきりしている接ぎ木苗で、鉢に植えて育てられ、50〜70cmの大きさでたくさんのつぼみをつけているものが多い。 小枝が少なくてひょろっとしているものや、枝をたくさん出して株状になっているようりな苗は避けたい。
●植えつけ場所
日当たり、排水のよいところ。花が上向きに咲くので、建物から少し離して植えるとよい。
●植えつけ時期
11月中旬〜12月、および2月下旬〜3月中旬ごろまでが適期。開花後では新梢があまり伸びず、翌年の花がほとんど望めなくなる。
●植えつけ方
植え穴は大きめに掘り、堆肥を十分に入れて植え土とよく混ぜる。鉢から抜いた苗は、根鉢の土をくずして落としたら、 水につけて根をぬらしてから植え穴に納め、土を入れて水を注ぎ、根の間によく土を入れるよう にし、高めに植える。花はりっばに咲くが、翌年から根は十分に張って枝が元気よく伸び、葉を茂らせて一気に若返つてしまい、 3〜4年は花が咲かないか、花つきが少なくなるが、その後はまた、よく咲くようになる。
●施肥
窒素過多にならないよう、リン酸分も施してやる。1〜2月と8月下旬に、油かすに骨粉を等量混ぜたものを根元に1〜3握りばらまいてやる。
●病害虫
特に苗木のうちは地ぎわにテッポウムシの被害がみられる。そのほかアメリカシロヒトリの幼虫やうどん こ病の発生が見られる。春から夏まで、定期的に薬剤散布して駆除していく。
■花を咲かせるための剪定法

●花芽のつく時期とでき方・咲き方
太くて短く、充実している枝の項部に7月ごろ花芽が作られ、8〜9月には花芽の確認ができるようになる。
●花を咲かせるための剪定の仕方
整枝は葉の落ちた12〜2月ごろがよく、花芽のない長い枝や、込みすぎたこまかい枝を抜き、樹冠全体を整えていく。
■★花がびっしり咲いている鉢仕立て苗を、花後庭に下ろしたらその後3年たつが花が咲かない。
接ぎ木1〜2年苗を鉢に上げ、限られた土の中で生長を抑、抑えられ、本来ならまだ花を咲かせる年齢 ではないものを1年で3年ぐらい年をとってしまった計算になっている。 庭に下ろすと、根は一気に伸びて本来の年齢に戻ってしまい花が咲かなくなる。窒素過多にならないよう管理しても4〜5年目から花を咲かせるようになる。













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